1/ 2
http://www.jcr.co.jp
15- D- 1006 201 6 年 3 月 1 6 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
田辺三菱製薬株式会社
(証券コード:4508)【据置】
長期発行体格付 A+p
格付の見通し 安定的
■ 格付事由
(1) 国内売上高 6 位の医療用医薬品メーカー。自己免疫疾患、糖尿病・腎疾患、中枢神経系疾患などの分野に
強みを持つ。三菱ケミカルホールディングスの連結子会社(出資比率 56%)で同グループのヘルスケア
事業の中核を担う。17/ 3 期からスタートする 5 カ年の新中期経営計画では、「パイプライン価値最大化」
「育薬・営業強化」「米国事業展開」「業務生産性改革」の 4 つの視点を軸とする。国内におけるプレゼン
スを維持しつつ、米国での自社販売を通じて持続的成長基盤を早期に構築することを目指している。
(2) ジェネリック医薬品の使用促進など薬剤費抑制策の影響下、当社の国内医療用医薬品売上高は減少傾向に
ある。一方、海外で導出した複数の新薬が近年急速に成長しており、そのロイヤリティ収入の業績貢献度
が高まっている。当面、導出した新薬の販売が堅調に推移する見通しであり、比較的安定した収益を確保
できると想定する。また財務基盤は堅固であり、新中期経営計画に盛り込んだ積極的な成長投資によって
も財務構成が大きく悪化する懸念は小さい。以上を踏まえ、格付を据え置きとし、見通しを安定的とした。
(3) 国内では自己免疫疾患領域、糖尿病・腎疾患領域など重点領域の育成に注力し、薬価改定や長期収載品の
販売減の影響をカバーしていく方針である。有力な新薬候補が少ない中、他社との提携も活用しながら、
プレゼンスを維持していくことが課題である。米国では近時販売会社を設立しており、17/ 3 期中に新薬
を発売する計画である。同時に M&A を通じた製品や販路の獲得も検討しており、世界最大の米国市場に
おいて収益基盤を構築できるかが当面の注目点である。
(4) 16/ 3 期はロイヤリティ収入や契約一時金の増加を受け、売上高 4, 290億円(前期比 3. 3%増)、営業利益
920億円(同 37. 0%増)と、いずれも過去最高を更新する計画である。しかし、一段と厳しさを増す国内
の事業環境を踏まえ、当社は売上原価や販管費の低減など徹底した生産性の向上と後期開発品の迅速な拡
充を目指している。財務面では、親会社への預け金を含む実質的な手元流動性は約 4, 000 億円と潤沢で、
新中期経営計画で予定する 2, 000 億円以上の米国戦略投資にも機動的な対応が可能である。
(担当)本西 明久・佐藤 洋介 ■ 格付対象
発行体:田辺三菱製薬株式会社
【据置】
対象 格付 見通し
2/ 2
http://www.jcr.co.jp
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2016 年 3 月 11 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:島田 卓郎
主任格付アナリスト:本西 明久
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本 件 信 用 格 付の 付 与 にか か る方 法 の 概 要 は、 J C R の ホ ー ムペ ー ジ ( http:/ / www. jcr. co. jp) の 「 格 付 方針 等 」 に 、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014 年 11 月 7 日)、「医薬品」(2011 年 12 月 7 日)、「親子関係にある子会社の
格付け」(2007 年 12 月 14 日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 田辺三菱製薬株式会社
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. 非依頼格付について:
本件信用格付は格付関係者からの依頼に基づかない信用格付である。国に対する信用格付である場合を除き、依
頼に基づく格付と区別するため格付記号の後に「p」を表示している。格付関係者からは、信用評価に重要な影響を及
ぼす非公表情報を入手している。
10.J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則
17g-7(a)項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJ C Rのホームページの“ Rating Information” (http: / / www. jcr. co. jp/ english/ top_cont/ rat_info01. php) に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■ 本件に関するお問い合わせ先